オーストラリア初の大学として1850年10月1日に設立。当初はNSW州の人々に一般教養を学ぶ場として提供されていました。その後、校舎建築などが始まり、正式に大学としてスタートしたのは1852年10月11日で、当時は人文学部でギリシャ語、ラテン語、数学、科学を教えていました。
1855年にシティから3キロ離れたところにある土地を政府から譲り受け、現存する建物で大学の象徴ともいえるQuadrangleを数年かけて建設。その後、著名な建築家による設計を元に建て増しを続け、1920年代に動物学、物理学棟を加えて完成しました。 1880年代にはChallis遺贈を受け、新たな校舎を建築するとともに、法学部、薬学部、更には理学部が加わりました。これにより、1890年以降、人文学部に最初の1年在籍することなく、薬学部、法学部、理学部のいずれかに進学できるような体系が生まれました。
1920年には人口の増加を受け、歯学部、工学部、建築学部、農学部、獣医学部、経済学部が新設されました。1884年にThomas Fisher遺贈を受けた大学は図書館を設立。元の閲覧室は現在恩MacLaurin Hallとして、その美しい姿をとどめています。その後も多くの遺贈を受け、そのたびに工学部の校舎建築、新しい教授陣の獲得、芸術学部の創設、更には宇宙工学、核物理学の研究などに当てられました。
その後、2度の大戦時には多くの学生、大学スタッフが兵役に参加、また軍事兵器開発や医療奉仕などを他の大学と協力して行いましたが、これらの研究はその後地域社会へ貢献という形に変わり、有益な結果をもたらしました。
戦後、政府が退役軍人への教育を奨励したこともあり、大学で学ぶ学生の数は増え、結果新たな劇場や図書館、各学部校舎の建築など発展にもつながりました。
1990年代初頭には、いくつかの合併を経て、the Sydney Conservatorium of MusicとSydney College of the Artsが大学の一学部となり、また、健康科学部、看護学部、教育学部も、別の教育機関を統合することで大学の一部となりました。
1994年には農学部が加わり、2000年には都市開発学部が設立され、また、薬学部も新設されました。
シドニー大学の国際的な活動
シドニー大学はオーストラリア国内だけではなく世界的基準で意義ある教育を推進しており、国際的な団体に加盟し活動を続けています。
- Association of Pacific Rim Universities (APRU)
世界各国の61大学が加盟する団体で、UCLA、ワシントン大学、早稲田大学、北京大学なども加盟しています。
上記以外にも、OECDや国連などをはじめとする国際機関や政府団体との協力のもと、研究を広げ、世界各国で活躍する卒業生とのコネクションなども大切にしています。